電話に込めた想いっていうのがね

このコロナ禍で自分に何ができるのか、それを模索しながら「telephone」シリーズを作り始めました。

1ルーム、役者一人、セットは机と電話。

稽古なし、現場でぶっつけでの撮影。

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そして一話15分(シーズン2は17分くらいになっちゃったけど)。

そんな限定されたものの中から何が浮かび上がってくるのか、それを試したくて作りました。

演劇と映像の中間のような作品作り。

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シーズン1はひたすら夢中。

そしてシーズン2は、「今」を映したものをテーマにしよう。

そんな裏ミッションを課しました。

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孤独や差別や偏見や断絶。

コロナで世の中に浮かび上がった、マイナスなもの。

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今の社会問題に感じるけど、たぶん自分の中にもある見たくない自分。

でも、それでも人間そんなもの乗り越えていけるんだということを、笑いながら描きたかった。

祝福あれと願って作った6本の作品です。

ご覧になった方に「そうだよね」と思って頂けたら。

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迷って悩んでトンチンカンで、愛すべき6人の電話をめぐるお話。

よかったら、是非ご覧ください。

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配信は5/31まで(ご視聴は6/7までできます)。

あと2日です。

https://mamstage.stores.jp/

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色々あったけど、最後にお月様の微笑んだ夜なのだ

劇団だるま座「月ノツカイ」の公演が終了しました。
この状況下にもかかわらず、お運び頂いたお客様。
観客公演中止に伴って急遽実行した配信公演をご覧頂いたお客様。

本当に、本当にありがとうございました。

「演劇は時代と添い寝するもの」というのは知人の演出家の言葉。
「今だからこそ観て頂きたい作品にしよう」
それが、この作品の船出に誓った言葉でした。

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劇団員の皆さんは、日々真剣に作品に向き合ってくれました。
スタッフの皆さんは劇場に完璧な世界を作り上げてくれました。
こうして、劇場に古都呂町の炭鉱住宅が生まれました。

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そして、千穐楽前日にまさかの無観客公演要請。

座長・剣持氏の決心で配信千穐楽となりました。
さあ、大変。
映像スタッフを急遽要請してスタンバイ。
幸い、昨年映像機材を劇団が購入していたので、それをフル活用してのライブ配信。
とは言え、打ち合わせもほとんどできない中、その場でカメラ4台を切り替えなくてはならない。
全ての配置が終わって、切り替えの準備のために台本を開いたのが30分前(準備できないじゃん!)。
ドキドキのままライブ配信開始。
本番中、カメラが1台ダウン(!)したりなど、アクシデントをなんとか乗り越えて最後まで配信をやり切りました。
音響スタッフは配信に合わせて音量を調整して、照明の大場氏はYouTubeの映像を見ながらその場で照明を調整(神業!)。
果たして配信が上手く行ったのか行っていないのか、それはもう観た方の評価なので、僕らが判断できることではありません。

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でも、突貫工事の配信でしたが、得るものも多かったと思います。
剣持氏の「こうなったら、やれるだけやってこの状況を楽しんじゃおうぜ」という言葉に全員が集中力を発揮しました。
290名近い視聴者がいらしたということは、観客上演できなかった最終日の入場者数の3倍近い人数になります。
これからの可能性も強く感じた公演です。

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どんな状況でも、人は楽しむことができる。
助け合うことで、共有することもできる。

この作品に込めたテーマが「つながること」が体現されたような経験でした。

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さて、11月、再びだるま座がお客様と夢の時間を過ごすための台本作りです。
どんなお話書こうかな。。。

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快獣ブースカの劇団はバツグンなのだ

昨日は衣裳付きで通し稽古。
コロナで全員陰性も確認して、本番に向けてマスクを取って初めての稽古となりました。

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「恥ずかしい」

稽古直前にマスクを外す時のみんなの声。
いつの間にか、自分にとってマスクは服のようになっているんですね。
知らずに変わっている自分の常識。

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芝居は演出の僕が言うのもなんですが、素晴らしく仕上がってきました。
役者たちの集中力が半端ないです。
しつっこい演出の要望にミリ単位で答える俳優陣。
宝物のような瞬間がたくさんありました。

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思わず涙ぐんでしまったシーンも。

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そんなだるま座を率いるのが、寺内貫太郎。

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違った。
剣持直明氏であります。
観るものを心地よくさせる不思議な芝居。

僕は「快優」と呼んでおります(笑)。

昔、快獣ブースカ(怪獣じゃないよ)と言うのがありましたが、アレですね。
そんな剣持氏の性質が伝播するのか、だるま座の芝居はどこか心が温かくなります。
世の中はまた不安な状況が広がっておりますが、是非ご覧いただければ。

心がふわっと温かく軽くなると思います。
笑って泣いて、楽しんでください。
安心対策を徹底し、皆様をお待ちいたしております。


劇団だるま座
25周年記念公演第1弾
『月ノツカイ』
◼️劇場
下北沢 小劇場B1

◼️スケジュール
2021年4月
21日14時/19時
22日14時/19時30分
23日14時/19時
24日14時/19時
25日11時/15時

◼️チケット
一般 4500円
U25 3500円

◼️ご予約 
増澤ノゾム扱い
そして剣持氏に出演頂いているショートムービー「telephone」シーズン2「せんせい」はこちら。
大好評です!
1話200円!
他のエピソードも含め、是非ご視聴をお試し頂けたら嬉しいです。
Kenmochi



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それでもやっぱり地球はまわり、お話をつくる

舞台「月ノツカイ」の稽古が進んでおります。

通し稽古に入って、内容も色濃く、だいぶ立ち上がってまいりました。

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コロナの時代になって、人との関わり方が変わりましたね。

人が人に寛容でなくなったり、逆に優しさに触れてじいんとなったり。

今までの社会ではない社会に変容しつつあるのを感じます。

何をするのも「不要不急なのか」と後ろめたい視線を意識したり、「外に出て楽しんでいいのか」と自問自答したり……

僕らの漠然とした不安の原因はコロナそのものではなく、社会なのかもしれません。

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そんな時だから、このお話を観て欲しいと思って作っています。

作品のテーマは「繋がる」です。

人はどうしようもなく人を求めて、

助けを求めて、

許しを求めて、

愛を求めて。

まだ日本が今より若くて未熟だった時代。

みんな熱くて、無我夢中だった時代。

学生運動、炭鉱閉山、そんな時代の変わり目のお話。

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観終わったあと、思わず空を見上げるようなお話を作りたい。

「人間ていいなあ」って呟けるお話を作りたい。

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だからどうか、是非観に来てください。

こんな時期だから、対策はしっかりと。

客席を半分に減らして、ゆっくりと安心してご覧頂けるようにしています。

おかげさまで、売り切れが近い日も出てきました。

お申し込みだけでもお早めに。

変更/キャンセルはお気軽にご相談下さい。

劇団だるま座
25周年記念公演第1弾
『月ノツカイ』
◼️劇場
下北沢 小劇場B1
◼️スケジュール
2021年4月
21日14時/19時
22日14時/19時30分
23日14時/19時
24日14時/19時
25日11時/15時
※一部ダブルキャストにて上演
※詳細は公演チラシ、または劇団だるま座ホームページをご確認ください
◼️チケット
一般 4500円
U25 3500円
劇団だるま座
daruma1996@au.com
◼️お問い合わせ
劇団だるま座
09012180239

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ナナエバンドー 恐るべき女優

舞台「月ノツカイ」の稽古が進んでおります。

どんどん、細かく・深くなってまいりました。

今回のヒロインはだるま座の看板女優、坂東七笑さん

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看板女優でもありながら、だるま座の「番頭」と言ってもいい存在。

劇団員もそして座長もおそれる頼りにする、だるま座いちのしっかり者。

そしてちょっとドジ。

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完璧なバランスです。

彼女の演じる「由里子」が娘に語る物語。

気づくとみなさんの心は彼女のそばにいて、いつしか物語に入り込んでいるはずです。

劇場にいながら、心が物語にダイブする感覚を是非体感してほしい!

個性的な劇団員も彼女の前では赤子の如しです。

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これはカズがテストで100点をとって褒められているところ。

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これはそうちゃんが下校時に買い食いをしたのがバレて、怒られているところです。

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だるま座の良心、天一さんも尿酸値を隠していた結果がバレて怒られています。

そんな坂東さんの忘れられない芝居は、この4月下北沢のB1でご覧いただけます。

席数に限りがあります。

変更・キャンセルもご相談に乗りますので、まずは、とにかくご予約を!

お待ちいたしております。

劇団だるま座
25周年記念公演第1弾
『月ノツカイ』
◼️劇場
下北沢 小劇場B1
◼️スケジュール
2021年4月
21日14時/19時
22日14時/19時30分
23日14時/19時
24日14時/19時
25日11時/15時
※一部ダブルキャストにて上演
※詳細は公演チラシ、または劇団だるま座ホームページをご確認ください
◼️チケット
一般 4500円
U25 3500円
劇団だるま座
daruma1996@au.com
◼️お問い合わせ
劇団だるま座
09012180239

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バレンタインチョコを見ると、確定申告しなくちゃって条件反射

ここ近年、週末は教える仕事をしています。

土曜日はある芸能事務所の新人俳優さんたち。

日曜日は大宮にある声優系の専門学校。

そして月一でNHKの柏教室で演技の授業を持っています。

歳も目的もばらばらな人たち。

それがね。

とっても面白いのです!

みんな色んな個性できらっきらした魅力があります。

だいたい、アタシャ自分勝手に仕事しているもんで、「教える」なんてできません。

できることは、皆んなのやっていることをゲラゲラ笑って楽しむくらいです(無責任極まりない)。

 

昨日は月一の柏教室。

半年6回で、僕の書いた4ページほどの台本を仕上げるのですが。

これがハラを抱えるほど面白い!

もう何年か継続しているのですが、6回なんて待たずに完成してしまうほど。

僕は密かに「柏史上最強のコメディエンヌたち」と呼んでいます。

疲れたり悩んだりしていても、柏教室に行ったら元気になって帰ってきます。

でもそれって、芸術の大切な役割ですよね。

一生懸命考えて、一生懸命楽しんで、ひねり出したものって、無条件に感動を生むんですね。

笑顔の人がいると、笑顔が伝播するみたいに。

経験や技術なんて、次の次のそのまた次くらい。

教える仕事をするたびに、教えられるなあって思う。

生徒さんたちはいっつも僕の先生です。

 

柏コメディエンヌたちから美味しい地ビールとチョコレートを頂きました。

ありがたやバレンタイン。

確定申告しなくちゃ。

 


 

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青空とビールって不滅

冬晴れが続く東京。

いやあ、青空ってなんでこんなに昼間っからビールが飲みたくなるんでしょうね。

不滅だよねえ。やばいよねえ。

ふめつのやばい、だよねえ。。。。全集中の飲酒です。

すいませんねえ、おじさんです。

青空とビール。

片岡義男の小説のタイトルになりそう。ならないか。

読んだんですよ。ティーンの頃。

大滝詠一かけなら読みました。カッコつけてね。

でも耳からも日本語入ってくるから訳わかんなくなったりしてね。笑

青春とは、無駄な挑戦の連続である。

 

こんな日は天気の良い、眺めのいいテラスで。

できれば海のそばで。

できれば素敵なグラスで。

できればなんとかのアヒージョなんかと一緒に。

飲みたいなあ。

でも飲めないなあああ。

だから家でネトフリ観ながら黒ラベル飲みます。テラスを想像しながら。

サッポロ出身だしね。男は黙ってサッポロビール。

 

「青空ビール党」を結党したい。

コロナ収束の暁には決起集会を青空の下行おう。

こんなに我慢してるんだから、きっと旨いぞう。

その時は楽しみましょう。だから今は我慢我慢。

 

そうやって、我慢している人がいっぱいいる。

バネがギュンギュンになってる。

だから解除されたら、ワクチン広まったら、みんな大なり小なり行くよね、絶対。

だから逆にいらねんじゃね?GoTo予算。消費喚起しなくてもきっと行くし。

それより医療従事者とかコロナ対策に当ててくれい、今は、って思うけどねえ。

 

ああ、今飲みたいなあ。開けちゃおうかなあ。

いやいや、家に着くまでは我慢我慢。。。

小さな我慢すらできないおじさん。

青空の誘惑。

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コンビニの肉まんは無性に食べたくなるのだ

2月に入って、少し暖かくなってきたような。

そして鼻ムズムズが始まったような……

気のせいだよね。気のせい気のせい。

空が青いです。すぽーん。

冬の空は余計なものがなくて、透明感があって好きですねえ。

よく空を見上げます。

晴れた日も、夜の月も、雲が綺麗な日も、見上げると世界がとても広く感じて、少し幸せな気分になります。

花の匂い、日差し、コンビニで衝動買いする肉まん、すれ違った人がとても素敵……

世の中は幸せに満ちている。

 

コロナとか不安は消えないけど、できないことは多いけど。

でも日々小さな幸せを見つけたら、少しだけ上がって行きますな。大事大事。

 

そして今日お仕事で嬉しいお知らせもありました。楽しみ楽しみ。

渾身のMAM映像作品「telephone」シリーズのシーズン2も鋭意制作中でございます。

今回は僕も出ております。ちんぴらで。笑

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初のVシネ出演作品「義兄弟」3/25リリースでございます。これね、とてもいい役頂いてます!

ヤクザでね。男気でね。

https://youtu.be/bz5xoFenNMQ

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今年は黒増澤フィーバーです。

もう少し、お待ち下さい。

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リタって言っても名前じゃないのよ(2020年の終わりに)

2020年が終わろうとしています。

ものっすごく久しぶりにブログを書きます。

なかなか、長文を書く気にならなかったので……

全世界がこんな見えない敵に攻撃されるなんて、一生のうちでもそうそうない体験。

歴史の教科書に載る出来事となりましたね。

 

コロナショックは、皆様同様、僕自身にとてもとても大きな影響がありました。

舞台も撮影も軒並み中止となり、エンターテイメント業界は翼がもがれたようになりました。何が正しいのか、どうするべきなのか……たくさん考え、答えの出ない模索を続けて、今年が終わろうとしています。

 

色んな事に制限が生まれて、自由に出歩いたりご飯を食べたりすることができなくなりました。

人と人との間には透明のビニールやら衝立やらが置かれ、皆何かを隔てなければ話もできなくなりました。外に出たらみんなマスクって、ちょっと異様な景色ですよね。でも、それにも徐々に慣れつつあります(人間の適応力ってスゴイ!)。

ただ、花粉症は人前でうっかりクシャミ一つできませんから、何かと不自由ですが。笑

 

もし、この出来事が何かしらの課題を突きつけているのだとしたら、それは一体何だろう……そんなことをずっと考えてきました。何か後世に……そんなに大袈裟じゃなくても今後の自分のために、何か学ぶものが。それがないと、これはただの不幸なパンデミックで終わってしまいます。

他の人々同様、僕自身もすごく心が不安定な状況に苛まれました(その不安定なポイントやタイミングは、人それぞれだと思いますが)。些細なことに感謝したり、傷ついたり……僕にとって、とてもタフな一年でした。自分の心が随分と強く勇ましくなったり、逆に柔らかい果物のように軽く擦れただけで深傷を負ったり、そんなバランスの悪い精神状態が続きました(ていうか、今も続いています)。

 

そんな一年の締めくくりに立って、この出来事のテーマは、自分が「利己的」に生きるのか「利他的」に生きるのかを突きつけられたのかな、ということにしました。

 

事が起きた今年の前半、僕らはより利他的な行動に動いたと思います。みんなのために何ができるか、社会のために何ができるか……みんな協力して互いに優しく振る舞ったように感じます。

ただ、それは時と共に破綻します。我慢はいつまでも続きません。やりたいことはやりたいし、楽しみたいことは楽しみたい。それはそうです。もちろん僕自身も。そうして、社会全体が少し利己的にずれて行ったように感じます。人が人に優しくなくなり、自分の苛立ちやストレスが刺々しい態度や言葉となって人に向かっていきます。そんな言葉がSNSに蔓延したりするのを感じます。なんだか嫌になって今年の後半は自分の「telephone」シリーズのお話以外はほとんどSNSをアップしなくなりました。何か書いたらネガティブな内容になるのが自分でもわかったから。

 

社会全体が利己的、排他的なムードが広がり、昨今の政権のリーダーやそれを取り巻く人たちの、なりふり構わず権力や利権にしがみつく、絶望的なまでの淺ましい姿。増え続ける感染者数を横目に見ながら、いけないと思いながらも我欲にブレーキがかからなくなる人々。「悪者」を作りがちになり、他者や他国の人を蔑んだ目で見る社会の流れ。

ウィルス以上に良くないものが、心に蔓延しつつあるのを感じます。それはとても静かに、抗えない力で人々の心を侵食するものです。

もちろん僕にそんな流れを食い止めるほど影響力があるわけでもなく、一人で悶々と考えるだけのですが。

むしろそれらに取り込まれてしまうくらい心の弱い人間です。

 

だからせめて、昨日より今日、今日より明日、少しだけ「利他的」な人間になろうと心がけることします。「ありがとう」とか「どうぞ」とか、笑顔とか、言葉一つ態度一つから、自分の作るものは「何のために作るのか」という創作原点の見直しまで。自分が少しだけ「利他的」になることで、この世界が少しだけ幸福になるよう祈って行動したいと。

長々となりましたが、今年の総括と来年の抱負(っていうか、自分への備忘録)を込めてブログを更新しました。

 

今年一年、お世話になった皆様、本当に有り難うございました。

良いお年をお迎えください。

年末年始はtelephone2の編集に明け暮れます。

Masuzawa

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A4劇場「帰郷」

     男がもくもくと家業の仕事をしているところへ、元クラスメートの女が来る。

女      久しぶりだね。

男      ああ。

女      何年ぶり?

男      3年・・・か。

女      どうだった?

男      何が?

女      東京・・・どこ住んでたの?

男      錦糸町。

女      どんなとこ?

男      別に・・・スカイツリーのそば。

女      へえー! へえー・・・すごいねえ。ねえ、のぼった?

男      うん。

女      誰と? ええー、一人でぇ?

男      ・・・

女      あ、ごめん。

男      ・・・いや。 お前は? 今。

女      え? 私? 私は別に・・・信金、駅前の。

男      へえ・・・ちゃんととやってんだ。偉いな。ヨシキは?

女      別れたよ、とっくに。1年も付き合わなかった。今農協。

男      そうか・・・みんな、こっちで就職してんのか。

女      うん、だいたい。ねえ、クラス会する?

男      いいよ、別に。・・・会っても話ないし。

女      何やってたの?東京で。

男      何って・・・色々。

女      ・・・彼女とか、いたの?

男      ・・・なに聞いたんだよ。

女      いや、うん・・・騙されたって。

男      騙されてねえよ! だから嫌だよ、田舎もんは噂好きで。

女      そんな言い方ないじゃん。心配してるんだよ。

男      みんな、何て言ってんだよ。

女      その・・・いいよ、いい。うん。元気出せよ。

男      うるせえな・・・元気だよ、バカ。

 

A41枚に収まるA4劇場。

今回はちょっと「北の国から」的というか……笑。

別作品の脚本のディスカッションをしてて、アイディアに影響を受けて作った作品。

なんとなく、ここからドラマが始まるといいなあ的な感じです。

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«A4劇場「アメ子」