今朝新聞を見ていたら、やりきれない記事が。
【東日本大震災で津波になぎ倒された岩手県陸前高田市の景勝地「高田松原」の松で作った薪(まき)を、京都の伝統行事「五山送り火」の大文字で燃やす計画が中止になった。放射能汚染を心配する声が京都市などに寄せられたためという。主催する地元保存会は「世論をみて難しいと判断した」。400本の薪に書かれた鎮魂の思いは、広がり続ける放射能不安にかき消された。】

※記事より転載
【薪は市内の避難所や旅館などに置き、被災者がメッセージを書き込めるようにした。話を聞きつけた人たちが市外からも訪れ、400本ほど集まったという。「いつまでも空の上から家族を見守って下さい」「お袋殿 オヤジと仲良くやってくれよ」。1本1本に、亡くなった家族の元へ届けたい思いがフェルトペンでつづられている。遠くからわざわざ来て『天国に伝えて欲しい』という人もいた】
・・・・ひどい話だよ。
全てが流された街で、景勝地の松として大切に育てていた松に、鎮魂や希望を込めて書いた薪を、送り火として燃やそうという企画・・・なんで中止になるのか全く理解できない。
【企画が報道されると、「放射性物質は大丈夫か」「灰が飛んで琵琶湖の水が汚染される」などと不安がる声が、保存会や京都市に電話やメールで数十件寄せられた。市と保存会は7月下旬、すべての薪を検査し、放射性物質が検出されないことを確かめた。保存会では「これで大丈夫」との意見が出る一方、牛肉などの放射能汚染が問題になる中で、「放射能への不安を完全に取り除くことは、世論をみると難しい」という慎重論が消えず、苦渋の決断をしたという。】
福島第一原発から陸前高田なんて200キロは軽くありますよ。
そもそも全ての薪を検査して「問題なし」なのに「不安を取り除く事は不可能」だったら何で検査するの?
灰が飛んで琵琶湖の水が汚染されるなんて、風評被害も甚だしい。
こんな無知な意見が中止要因になったのかと思うと、本当に腹が立つ。
【代わって保存会は、鎮魂と復興への思いを受け継ぐため、薪に書かれた被災者全員のメッセージを護摩木に書き写して、16日に大文字で焚(た)くことにした。陸前高田市にある薪は、保存会の会員らが8日に現地で「迎え火」として燃やすという。】
何とも残念な感じ・・・・
皆それぞれに最善の策を色々と考えていらっしゃるのだと思うけど。
イメージだけで発した意見や判断が、どれだけの人々の気持ちを踏みにじり、傷つけることになるのか、風評は文字通り風のように広がり、罪悪感のない差別を生む。
そのうち「福島の奴との結婚は許さん」なんて平気で言う人が出てくるんだろうか。
激しい怒りと同時に、僕も一つ間違うと「加害者」になり得るんだという、怖さを感じた。
ああ、ネガな事書いちまった。
だってすごく腹立ったんだもん。
※記事を読みやすいように抜粋、編集してますが、内容は変えておりません。
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