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ノゾムに慣れないとね

みなさんこんにちは、増澤ノゾムです。

って書くと、何か変な感じね。

新鮮で面白いけど。

101日から、名前を「増沢 望」から「増澤ノゾム」に改めました。

何故か?

何から話そうか・・・・

 

それは、今年の夏の暑い夜の事。

そりゃあもう寝苦しくて、浅い睡眠と曖昧な覚醒を行ったり来たりしていた僕は、突然深い夢の中に放り込まれた。

本来、深い眠りというのは夢を見ない。

しかしその夢は、深い眠りの井戸のはるか下のところで湧き出る水のように、重い引力と強くて冷たい肌触りがあった。

「これは夢だ。でも僕は滅多に行かない“眠りの森”の深部に来てしまっている」

気がつくと、真っ白なベッドの上に寝かされていた。

意識はこの上なく明瞭なのに、身体は全く動かない。

金縛りというやつだ。

脳から身体に信号を伝達する回路が、どこかで途切れてしまっているみたい。

気がつくと、僕の頭の上で大きな白い大蛇がぐるぐると身体を回しながら僕を覗き込んでいた。

澄んだ緑色の目が、僕の目を覗き込み、その奥に潜む何かをじっと見定めているようだった。

怖くて目をつむろうとしても、まぶたは接着剤で引っ付いてしまっているかのように動かず、文字通り「蛇ににらまれた蛙」状態になっていた。

そして、僕は心の奥底に「彼」の侵入を許してしまった。

 

長い時間が流れたようだけど、たぶんそんな長いものではないと思う。

蛇はおもむろに僕の目を覗き込むのを止め、緑色の目がきらりと水気を帯びた光を放った。

「いかんな」おもむろに「彼」は口を開いた。

「これではいかん」

「彼」は長いしっぽを(どこからしっぽか、という議論はさておき)何度がぐるりぐるりと回した。

すると驚いた事にしっぽの先が筆に変わっている。

先には黒々とした光を帯びた墨がたっぷりと蓄えられている。

かすれたり、塗ったところがかさかさになるような、安い墨ではない。

一筆つけたところから底知れないくらやみが広がるような、そんな墨だ。

「彼」はその筆で僕の頭上の壁に、すらすらと何かを書き始めた。

それは何かの文字だった。

達筆のようだが、デタラメのようでもある、不思議な書体だ。

「増澤ノゾム」

まっ白の壁にその鮮烈な黒い文字は、少し浮かんで見えた。

まるで字が意思を持っているみたいだった。

「彼」は満足そうにその字を眺め、大きく深呼吸をした。

そして、緑色の目を光らせて僕に向けると一言、

10月からがいいよ」

こう言った。

その瞬間、しっぽからたれた墨が一滴、僕の額に命中した。

みるみるうちに、墨は頭に広がり、脳を浸食し、僕の意識は深い闇の中に取り込まれて行った。

気がつくと朝になっており、僕の身体には軽い疲労感と深い啓示が残されていた。

やれやれ。

僕は起きてゆっくり身体をストレッチし、冷蔵庫の残り物でパスタを作って、ハイネケンを飲みながら、時間をかけて食べた。

 

こうして僕は名前を「増澤ノゾム」変えるに至ったのです。

 

はい、うそです。

もちろん、うそはっぴゃくです。

どうせつくならと、村上春樹的な文体でうそをついてみました。

え?全然ぽくない?

すみませんね。

長々と、読んで頂いてありがとうございました。

本当は信頼している方からアドバイスを頂いたのです。

(霊媒師でも、占術師でも、もちろん白い蛇でもありません)

僕自身もちょっと自分の何かをリニューアルしたいなと思っていたので思い切ってやってみました。

読みは今まで通り「ますざわのぞむ」だから、そんな思い切ってないのか。(笑)

でも、字の感じは気に入っています。

新しいような、レトロなような。

そんなわけで、「増澤ノゾム」として、新しい事もいろいろやって行きたいと思っています。

今後とも、宜しくお願いします!

これは、「増沢 望」の最後の夜。

紳ちゃんたちのライブであった。

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